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「何故お前のようなものが存在している?」
彼女は私に問うた。
私もわからない、気付けば存在していたのだ。
彼女は目を細めた。

まっすぐこちらを見つめて――まるで全てを見透かすように私を眺める。
その瞳は赤く、吸い込まれそうなほど美しかった。

「・・・そうか、成程な」
彼女はそう呟くと、机から降りた。


窓から、風が流れる。
彼女の長い髪が風になびいた。
「一つ、忠告しといてやろう」
彼女は何かを面白がるように、口の端をあげた。

「お前はここから出られない」

意地悪な微笑み。
何かを知っていて、それでいてそのことを言わず、ただ、干渉する、
「世界のことわりから抜け出た存在。それはここからは出られない。世界がお前を認めぬ限り、お前はここから出られない」
そんな者の、微笑み。

彼女はまた、窓の向こうをみた。
青い空の上を雲がすべる。

「もう一度問おう、お前の名を教えろ」
赤い瞳が、輝く。

「世界のことわりに認められたければ、だがな――・・・」
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